多くの就労系福祉サービス事業所で、定着支援事業がスタートしました。
HOPE神田は、制度が始まる前から定着支援に特に力を入れて行っておりましたが、
東京都からの就労定着支援事業所の指定を受け、引き続き定着支援に注力しています。
まずは、サービスの対象となる”就労継続3年6ヶ月以内”の卒業生に対してご案内をし、
約20名の卒業生に利用開始いただいております。
定着支援というと、職場で問題が生じたときの課題解決や、
ご本人の就労継続課題へのサポート(悩み事相談や対処法の検討など)が目立ちますが、
基本的には、問題の発生を事前に防ぐこと=「予防」が大事だと考えます。
就労面での予防は、
1.本人による予防(ストレス対処、適切なコミュニケーション、生活・健康面の安定など)
2.就労先による予防(障がい理解、対応スキル、仕事の切り出し方、モチベーションの高め方など)
があると思います。
問題が生じていない、という状態は、
ざっくり言って上記の2つがそれなりに満たされている状態、
または、双方の期待値に大きな開きがない状態ともいえます。
逆に、問題が生じている状態というのは、
上記のどれかがうまく言っていない状態、
または、双方の期待値に大きな開きがある状態ともいえるかと思います。
したがって、
問題が起きそうなサインをできるだけ早めに見つけて、
問題になる前に早めに対処しておくこと、
それから、
問題にならない状態へのスキルアップやレベルアップを目指すこと、
そして、
期待値コントロールが、予防としては大事だと考えます。
どれもあたりまえのことかも知れませんが、
これらを完璧に行うのは、なかなか難しいことでもあります。
ただ、予防的視点を持った取り組みで、定着率が高まっているのも事実だと思います。
課題解決力や仮説検証力に加えて、リスクマネジメント的視点の大切さを感じる今日この頃です。
HOPE神田も、支援機関という役割で、予防に取り組み、
一層の就労定着に努めたいと考えております。
施設長