就職支援の現場から HOPE神田ブログ -その他-
企業や官公庁は、従業者の規模に応じて一定の割合で障がい者を雇用することが障害者雇用促進法(障害者雇用率制度)によって定められています。法律によって定められる雇用の率ということで、法定雇用率と呼ばれます。
令和5年2月時点の民間企業の法定雇用率は、下の表のとおり2.3%です。従業員を43.5人以上雇用している事業主は、障がいをお持ちの方を1人以上(1カウント以上)雇用しなければなりません。
この法定雇用率は5年ごとに見直されます。段階的な引き上げが決まり、令和6年4月1日に2.5%、令和8年度中に2.7%になる見込みです。
令和4年6月1日現在の雇用状況では、民間企業(43.5人以上規模の企業)に雇用されている障がい者数は約61万人で、19年連続過去最高の値となっています。法定雇用率達成企業の割合は48.3%で、いわゆる大企業を中心に年々達成企業が増えています。ちなみに、特例子会社の障がい者雇用数は43,857人となっています。
[ 参考 ] 令和4年 障害者雇用状況の集計結果(厚労省/別サイト)
障がい者雇用数だけ見ると、障害者雇用率制度の引き上げもあって年々増加傾向にあり、今後もさらに増えいくことが見込まれます。数や率だけ見ると“追い風”です。一方で、いわゆる「法定雇用率のための採用」もさらに増えてくるのではないかと懸念しています。ストレートに言うならば、「雇用の質」と「職場定着」についての懸念があります。
このあたりは企業側の論理や置かれている状況、そして何よりご本人・ご家族の受け止め方や希望についての考察が大事だと思いますが、就労支援側によっても動き方やスタンスが分かれるところなのではないでしょうか。
ご本人やご家族のことを第一に考えること、私たちの大事なご利用者がより良い進路に進めることを目指していくことに変わりはありません。就労支援の視点で常に情報収集を行いつつ、私たち自身もより質の高い就労支援を行っていけるよう今後も努めていきたいと思います。
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